D.子ども・保護者へのアプローチ

D-1     子ども・保護者のアセスメント

■目的

子どもの状況に応じてさまざまな方法を駆使し、適切な方法でアセスメントすることによって、子ども・保護者の真のニーズを把握する。

■具体的実施内容

一定時間クラスに入ったり、学校行事や地域の取り組みに参加するなどして子どもや保護者の様子を観察することを通して、また、面談や、さまざまな関係機関、関係者から情報を収集することによって、子ども・保護者の状況や、学校と子ども・保護者の関係、子ども・保護者がSSWerの役割をどう理解しているかを把握する。得た情報を整理し、子ども・保護者の状況をアセスメントする。

 

D-2     プランの実行

■目的

アセスメントに基づいて、子ども・保護者へのプランを実行することによって、課題解決を目指す。

■具体的実施内容

子どもに対しては、家庭訪問や、落ち着いた場所などで面談を行い、必要に応じて、子どもに別の相談場所を紹介する。ふだん会うことのできない子どもと会うチャンスを意図して作る。一方的なプランの実行を防ぐために、子どもの希望を尋ね、子どもと一緒に具体的なプラン作成を行う。作成したプランは、教員と一緒に確認して学校にフィードバックする。子どもが行きづらいと考える場所などに同行する。

保護者に対しては、家庭訪問や学校での面談を行い、福祉サービスの内容を具体的に説明、必要に応じて関係機関を紹介する。参観や運動会、懇談会などの学校行事を活用して働きかけたり、ふだん会うことのできない保護者と会うチャンスを意図的に作ったりする。保護者に子どもの様子や学校と共有した見たてを伝えたり、保護者と学校を仲介するために学校(教員)の思いを代弁して伝えたりする。保護者が行きづらいと考える場所などに同行する。可能な場合は、保護者にケース会議への参加を促す。

 

D-3     モニタリング

目的

プランに基づいて支援を行った子どもや保護者の状況を、さまざまな方法を用いて把握することによって、支援の最適化を図り、適切な終結時期を判断する。

■具体的実施内容

  子どもや保護者との面談や電話、学校における子どもの様子の観察、教員、関係機関・関係者・地域から情報を得るなどの方法によって、その後の支援の必要性や支援方法を確認する。支援がうまくいっていないと判断したときは再アセスメントを行う。モニタリングを行うために、学校へ出向いたり学校行事を活用したりする。

 

 

効果的援助要素リスト

 

D-1 子ども・保護者のアセスメント

□観察することについて

どのように △一定時間クラスに入る(授業中、給食や掃除の時間など)

△学校行事に参加する

△地域の取り組みに参加する(地域が主催し子どもが参加するもの)

□把握することについて

どのように △学校行事に参加するなど子どもとかかわる

△学校行事に参加するなど保護者とかかわる

△子どもとの面談を実施する

△保護者との面談を実施する

△アセスメントに有効な情報を持つ、学校内の関係者から情報を収集する

△アセスメントに有効な情報を持つ、学校外の関係者から情報を収集する

誰から   △子どもが一番信頼を置いている人(学校内の関係者)

△子どもが一番信頼を置いている人(学校外の関係者)

△子ども・保護者の長所をよく知る人(学校内の関係者)

△子ども・保護者の長所をよく知る人(学校外の関係者)

△子ども・保護者の過去をよく知る人(学校内の関係者)

△子ども・保護者の過去をよく知る人(学校外の関係者)

△子ども・保護者のストレングスを引き出せる人(学校内の関係者)

△子ども・保護者のストレングスを引き出せる人(学校外の関係者)

△これまでに相談してきた関係機関

何を    △子どもの状況 △保護者の状況 △学校と子ども・保護者の関係

△子ども・保護者がSSWerの役割をどう把握しているか

□以上、収集した情報を整理し、子ども・保護者の状況をアセスメントする

 

D-2      プランの実行

□子どもに対し、アセスメントに基づいたプランを実行する

△家庭訪問をして子どもと話す

△落ち着いた場所で子どもと面談を行う

△インテークを行い、子どもに別の相談場所を紹介する

△ふだん会うことのできない子どもと会うチャンスを意図して作る

△子どもの希望を尋ねる(一方的なプランを防ぐ)

△具体的なプラン作成を子どもとともに行う(教員と確認しさらに子どもへフィードバック)

△子どもが行きづらいと考える場所(少年サポートセンター、児童相談所、教育センターなど)に同行する

□以上の活動を、必要に応じて教員と確認しさらに子どもへフィードバックを行う

□保護者に対し、アセスメントに基づいてプランを実行する

△家庭訪問をして保護者と話す

△学校での面談を保護者と行う

△保護者に福祉サービスの内容を具体的に説明する

△保護者に関係機関を紹介する

△インテークを行った上で、保護者に別の関係機関を紹介する

△直接学校行事を活用して保護者に働きかける(参観や運動会、懇談会など)

△ふだん会うことのできない保護者と会うチャンスを意図的に作る

△保護者に子どもの様子、学校と共有した見たてを伝える

△保護者と学校を仲介するために、保護者に学校(教員)の思いを代弁して伝える

△保護者が行きづらいと考える場所(警察・福祉事務所など)に同行する

△可能な場合は、保護者にケース会議への参加を促す

 

D-3 モニタリング

□子どもと面談・電話などを行い、その後の支援の必要性や支援方法を確認する

□保護者と面談・電話などを行い、その後の支援の必要性や支援方法を確認する

□校内で子どもの様子を観察し、その後の支援の必要性を確認する

□教員、関係機関・関係者・地域から情報を得て、その後の支援の必要性や支援方法を確認する

□支援がうまくいっていないと判断したときに再アセスメントを行う

 

<配置型のみ>

□モニタリングを行うために学校行事を活用する

<派遣型のみ>

□モニタリングを行うために学校へ出向く