私たちはSSWer配置プログラムを効果的に実施するために、プログラム評価の理論と方法(Rossi et al. 2004=2005)(※4)の枠組みを用いた。その理由は、プログラムの作成方法が具体化されていること、ゴール(インパクト)を常に意識するため、効果的なプログラム作成が可能なこと、以上2つからである。そして、プログラム理論を作成し、質問紙調査や意見交換会に基づいてプログラムの改良を行いながら、効果的なSSWer配置プログラムを検討してきた。
※4 プログラム理論:プログラムが生み出すことが期待されている社会的便益や、プログラムがそのゴールや目標を達成するために採用する戦略や戦術に関連する様式に関する一連の仮説群。プログラム理論のなかでは、プログラム活動によってもたらされる社会状況変化の性質に関連したインパクト理論(impact theory)と、プログラムの組織計画とサービス利用計画を示すプロセス理論(process theory)を区別することができる(Rossi et al. 2004=2005:63)。