私たちは、実践家参画型形成評価のアプローチ法を開発するとともに、同様の趣旨に基づく福祉系大学や研究機関における取り組みとしてCD-TEP評価アプローチ法、福祉系大学院におけるプログラム評価教育ガイドラインを作成しています。
○CD-TEP評価アプローチ法
プログラム理論・エビデンス・実践間の円環的対話による、効果的福祉実践プログラムモデル形成のための評価アプローチ法(An Evaluation Approach of Circular Dialogue between Program Theory, Evidence and Practices)。
より効果的で有用性の高いプログラムモデル構築のために、プログラム理論(T)と科学的根拠(エビデンス)(E)の活用、実践現場の創意・工夫のインプット(P)の継続的反映によって実現する方法をまとめたものです。これら(T)と(E)と(P)の継続的な「円環的対話(Circular Dialogue)」によって、効果的なプログラムモデルに関する知識と経験および成果を蓄積し、現場の実践家やサービス利用者・家族、政策立案者などの実践プログラムに関わる利害関係者がそれらの知識・経験・成果を共有して、根拠に根ざした合意形成を行い、より効果的な実践プログラムに発展させることを目ざしています。
プログラム評価者、研究者のためのガイドラインであり、ウェブサイト上で公開されています。 http://cd-tep.com/
○福祉系大学院におけるプログラム評価教育ガイドライン
力量ある上級ソーシャルワーカーを、福祉系大学(大学院)で養成する上で必要となるプログラム評価教育の教育理念・原則と目標、取り組むべき課題とそれに対する評価アプローチ法を示し、それらを大学院教育の中でどのように教育すべきかについて指針をまとめたものです。2009年度から韓国・中国・アメリカ・日本の大学院福祉プログラム評価教育に関心をもつ教育・研究者が、各国の福祉評価実践や教育の場を相互に訪問をし、2回の国際セミナーを開催して、継続的な意見交換を行う活動から作成しました。