意義と目的
就労支援後の継続支援の中には、離職者や転職者への支援を行うことが含まれます。離職・転職を利用者のプラスに結びつける機会と捉えて支援します。
具体的な支援内容
就職した利用者が離職する場合、利用者は精神的な負担を感じる場合が多いと予想されます。このため、離職時の積極的な支援も重要な役割の1つです。利用者の負担軽減のためには、生活保護就労支援プログラムの再利用が可能であること他機関の利用方法などの情報提供が役立ちます。また、離職自体は必ずしもマイナスの経験のみではないことを伝え、離職原因をともに確認することで、利用者の就労に向けた動機付けを行い、モチベーションを維持することが可能になります。
また、離職時、転職時の雇用先に対する支援も重要な役割です。雇用先との信頼関係をつくることは、利用者のサービス提供にも役立ちます。雇用先との信頼関係の構築は、他の利用者の就職時にも役立つので、充分な打ち合わせの機会を持つことが重要です。
転職者については、可能な限りキャリアアップに向けた支援を心がけます。また、新たな就職に向けて、可能な限り就職情報を提供することが必要になります。
留意点
生活保護就労支援プログラムでは離職を「利用者が望まない行動」とし、転職を「利用者が望んだ行動」としました。このため、離職したものには心理的なケアなどの支援も必要になります。また、転職者に対してはキャリアアップを念頭に支援することが必要になります。
効果的な援助要素
□ 指導への不満を利用者が訴えた際は事情をよく聞き、説明不足の点があった際は謝っている |
□ 就労意欲維持に対する支援が必要と判断した場合は2週間に一度程度ごとに利用者に声かけをしている |
□ 離職理由が適切な場合は、利用者が仕事を辞めることを積極的に垂涎することが申し合わされている |
□ 離職した者には、新たな就労支援計画を作成して他の仕事を探すことを支援する |
□ 約束のキャンセルが続いた場合など、就労支援員が家庭訪問をしている |
□ 離職した者には、離職をマイナスの経験にしないため、その経験から学んだことを肯定的に位置づけることが申し合わされている |
□ 問題が生じた場合に医師や社会福祉士、精神保健福祉士など福祉事務所の職員以外の専門家も交え判定会議を行っている |
□ 問題が発生した時に、必要に応じてケースワーカーやSV、各種支援員で話し合いの場を持ち、援助方針の見直しを行っている |