退院促進・地域定着プログラムについて

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1) 制度モデルの推移: 2003年に厚生労働省が精神障害者退院促進支援事業として、「退院のための訓練を行うことにより、精神障害者の社会的自立を促進することを目的」にして導入された。その後、2008年度より精神障害者地域移行支援特別対策事業、2010年度より精神障害者地域移行・地域定着支援事業と名称を変え、退院促進、地域移行のみならず、地域定着支援まで射程に入れた事業になった。 2) 効果モデルのプログラムゴール 制度モデルが、退院の実現、地域移行から、地域定着に広がっています。一方、実態としては、「医療機関関係者との関係作り、ネットワーク作り、啓発活動」「入院患者を地域で支えるための地域ケアのネットワーク作り」などをゴールとする事業所も少なからずします。 ◆効果モデルのプログラムゴール: インパクト理論に示されているように、地域定着、継続支援の成果としての、「地域生活の維持・安定」「質の高い地域生活の実現、生活満足度の向上」を設定しています。これは、世界の脱施設化の取り組み50年の成果として、重い精神障害をもつ人たちの支援を考える上で不可欠なゴール設定と考えられています。 3) 効果的プログラムモデルの設計 国や都道府県が「要綱」として提示する「制度モデル」以上のものを、効果モデル、効果的援助要素として提示しています。それは、前項の真に必要なプログラムゴールを達成するためには、制度モデルの取り組みだけでは十分ではないと、考えられるためです。 4) 効果的プログラムモデルの設計方法 退院促進・地域定着支援の実績を上げている全国の事業所への聞き取り調査、全国の事業所関係者との意見交換会、そして世界的な脱施設化の取り組みの成果を理論的に検討し、科学的根拠を検討して設計しています。 今後も、このサイトで関係者の皆さんの英知を集めて、「効果モデル」をさらにより効果的なモデルに改善して行きたいと考えています。 皆さま方の、このサイトでのご発言など、積極的なご参画を宜しくお願いいたします。 なお、この効果モデル作成のプロセスは、CD-TEP:円環的対話型評価アプローチ法実施ガイドをご参照頂けると幸いです。 http://cd-tep.com/

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