F-2 家族に対する個別支援

● 家族との個別面接の機会や電話相談などを設けて家族自身を支援する体制がある ◆意義と目的 家族を支援者として捉えるのではなく、家族自身へのケアを提供する体制をとることで、家族自身のゆとりが生まれるようになり、家族自身の主体的な生活が可能になります。また家族へのケアは間接的に対象者のケアにもつながるものと考えます。さらに家族への直接的なケアを提供することで、対象者との関係性が向上する可能性もあります。   ◆具体的な支援の内容 家族を支援する方法として、直接、家族自身をケアするアウトリーチ支援体制や家族相談の機会を設けることが重要になります。また、退院時に家族のニーズを把握するための面接の機会を設けたり、デイケア利用開始時のインテークに同席を依頼することも有効な方法でしょう。 ◆効果的な援助要素 □家族に対する直接支援体制がある ・家族を対象の中心としたアウトリーチ支援体制がある ・家族がデイケアもしくはアウトリーチ支援担当者に直接相談できる体制があ る □家族の負担軽減を図る体制がある ・退院にあたって家族との面接の機会がある ・家族がデイケア導入時のインテークに参加している ・家族がアウトリーチ支援導入時にインテークに参加している

F-1 医療機関における家族支援としての家族教室等の開催

● 家族教室や家族学習会などを開催して家族同士がつながる機会が設けられている ◆意義と目的 対象者が孤立することなく主体的に生活をしていくためには、家族自身が学習会などを通じて知識を得ることが重要であると考えます。また家族も自身が家族会などにつながることによって様々な悩みを話し、情報を共有することで孤立を予防できるようになるものと考えます。 ◆具体的な支援の内容 家族教室など、家族が疾患や障害、対象者とのかかわり方について知識を深める機会や家族同士が意見交換や情報共有できる機会が定期的に開催されることが望ましいと考えます。また、家族であれ対象者の状態(入院中、通院中、デイケアのみの利用中)に限らず、参加できるようにすることによって、様々な家族とのつながりが可能になると考えます。さらにこのような会は、従事者のみで行うのではなく、積極的に家族の主体的な参加を呼びかけ、家族が孤立しない体制を設けることが重要になると考えます。 ◆効果的な援助要素 □家族教室は定期的に開催されている □家族教室の中で家族同士が自由に話せる場がある □家族であれば対象者が入院中、通院中、デイケア利用中に限らず参加できる □家族教室の中で疾患等について学ぶプログラムがある □家族教室は家族とデイケアもしくはアウトリーチ支援担当者が共同で行っている

E-3 デイケア卒業後の必要に応じた継続的アフターフォロー

● デイケアの利用が終了した後も必要に応じて継続的に支援していく体制が設けられている ◆意義と目的 特に、デイケアの利用が終了して間もない時期にはステップアップ先と双方でフォローしていく体制を設けておくことで対象者の不安や孤立感は軽減されるものと考えます。また症状悪化の早期発見や、再発の予防につながるものと考えます。 ◆具体的な支援の内容 安心して次のステップに向かっていくためには、デイケアを卒業した後も、必要に応じて相談面接の機会を持つなどフォローアップ体制を設けておくことが望ましいと考えます。また外来受診の継続の有無を把握することは、クライシスサインの発見につながっていくものと考えます。そしてステップアップ先の移行機関と協働でフォロー体制を敷き、必要に応じて迅速にサービスの提供を再開していくことで孤立の予防につながるものと考えます。 ◆効果的な援助要素 □デイケアの卒業は、本人と今後どうするのかを含めて相談した上で決めている □デイケアもしくはアウトリーチ支援担当者は、デイケアの卒業後も継続してフォローしていく体制がある □デイケアもしくはアウトリーチ支援担当者は、デイケアの卒業をする際は、外来受診が継続していることを確認している □デイケアもしくはアウトリーチ支援担当者は、デイケア卒業後も移行先と双方でフォローする体制がある □他資源を利用していてもアウトリーチ支援は、継続して利用することができ る

E-2 ステップアップに際する他機関・多部署との連携機能

● ステップアップに際しては他機関と協働で支援する体制が設けられている ◆意義と目的 ステップアップの際には、移行先の機関と協働してシームレスにサービスの提供を行っていくことで、対象者の不安や混乱は軽減されるものと考えられます。また移行先の機関と協働することで支援の網の目から抜け落ちてしまうことを防止できるものと考えます。 ◆具体的な支援の内容 シームレスにサービスの提供を行うためには、例えばアウトリーチ支援の従事者がともにデイケアに参加したり、ステップアップの移行先の見学に同行したりすることが有効であると考えます。また、ステップアップ先に提出する情報提供書を対象者とともに作成したり、必要に応じてステップアップ先と合同のカンファレンスを開催して、情報を共有することも必要であると考えます。なお、その際は対象者のプライバシーに配慮した情報公開・共有を行うことが重要になります。 ◆効果的な援助要素 □デイケアもしくはアウトリーチ支援担当者が他資源サービスの導入時は同行するなど移行先の機関と一緒にかかわる期間を設けている □ステップアップ支援の際に移行先と合同カンファレンスの体制がある □ステップアップの際に情報提供書を移行先に提出している □ステップアップの際に移行先に提供される情報提供書は対象者とともに作成されている □多機関協働の際には個人情報への配慮がある □ステップアップに際して移行先の地域事業所が主体となるccに参加してい る □ステップアップの希望があれば、主治医も含めて多職種で体制を組んで支援をしている

E-1 ステップアップに向かう働きかけ

● デイケアもアウトリーチ支援も通過型のサービスであることが明確化されている ◆意義と目的 デイケアもアウトリーチ支援も孤立しない主体的な地域生活をしていくために終結に向かう通過型サービスであることを明確にしておく必要があります。そのため、サービス利用の終結を目指してステップアップに向けた支援を行っていくことが必要になります。 ◆具体的な支援の内容 ステップアップを目指す時は対象者のペースに合わせて、行うことが重要になります。また、ステップアップを具体的にイメージできるようにステップアップに向けたプログラムを設定したり、自身のこととして主体的に考えていけるように、定期的に面接を行うなどの働きかけが求められます。併せて、特にデイケアでは対象者同士が高め合っていけるような場や雰囲気作りをしていくことが必要であると考えます。そのような働きかけをしながら徐々に終結を意識してサービスを減らしていくことが望ましいと考えます。 ◆効果的な援助要素 □ステップアップは対象者のペースに合わせて行われている □社会資源説明プログラムや相談窓口の紹介などステップアップに向けたプログラムがある □ステップアップを自分自身で考えられるように情報提供をして個別に働きかけを行っている □他の資源につなぐ時はデイケアもしくはアウトリーチ支援担当者が定期的に面接を行っている □ステップアップに向けて対象者同士が交流し高めあっていける環境がある □失敗を学習していけるような働きかけがある □ステップアップの際は、サービスを徐々に減らしていくようにしている □ステップアップを自覚できるように、デイケアの卒業の挨拶をする場がある

D-3 アウトリーチで提供されるサービスの明確化

● アウトリーチ支援は対象者のストレングスに着目したサービス提供がされている ◆意義と目的 アウトリーチ支援は、多様な対応が可能ではあるものの、それらのサービスの提供が、抱え込み、押しつけにならないよう対象者のストレングスに着目して提供することが重要になります。 ◆具体的な支援の内容 アウトリーチ支援は自宅への訪問支援のみならず、各種手続きへの同行や見学への同行、必要に応じて他科受診や精神科病院への入院への同行など幅広く柔軟に対応することが必要になります。 ◆効果的な援助要素 □アウトリーチ支援で日常生活の具体的な支援を行っている ・掃除、洗濯、食生活などの支援 ・買い物同行支援など □アウトリーチ支援で安否確認を行う □アウトリーチ支援で服薬の確認を行っている □アウトリーチ支援で日常生活や医療などに関する相談支援を行っている □アウトリーチ支援で家族を含めた支援を行っている □アウトリーチ支援には手続き同行や社会資源の見学などがある □アウトリーチ支援には他科受診や精神科病院への入院に同行する体制がある

D-2 自主性を高めるデイケアプログラムの設定

● 対象者が参加を楽しみ、また、主体的に取り組めるプログラムの設定があり、対象者の希望やニーズをプログラムに反映させている ◆意義と目的 対象者のニーズに応じたプログラムを設定することで、より主体的に取り組むことが可能になるものと考えます。また、対象者が中心になって取り組むことで、対象者自身の自信の獲得にもつながるものと考えます。 ◆具体的な支援の内容 デイケアに参加すること自体を楽しむことができるレクリエーションの要素を取り入れたプログラムがあることで、主体的な生活に深みをもつことができるようになるものと考えます。そのためには、多様なプログラム用意し、個々のニーズや希望に応じて選択できるような配慮が求められます。 ◆効果的な援助要素 □デイケアの参加を楽しめるプログラムがある ・レクリエーション、スポーツ、カラオケなど □対象者の希望やニーズに応じてデイケアのプログラムに反映させている □対象者が中心となって運営するデイケアプログラムがある □参加プログラムは主体的に選択できるよう様々な選択肢を用意している

D-1 ソーシャル/リビングスキルの獲得を目的としたデイケアプログラムの設定

● デイケアではソーシャルスキル、リビングスキルが獲得できるよう様々なプログラム設定がされている ◆意義と目的 デイケアは、地域精神保健福祉におけるリハビリテーション提供機関であり、対象者が地域で、孤立することなく主体的な生活を継続していくために、ソーシャルスキルやリビングスキルの獲得を目的とすることが重要な役割の一つになります。そのために多様なプログラムや疾患別のプログラムを設定し、幅広くそれらのスキルを獲得できるよう体制を整えることが重要になります。 ◆具体的な支援の内容 対象者が自身のこととして、今後の生活を主体的に考えていけるような教育的な指導や、社会制度や疾患、症状管理、健康管理などを学ぶプログラムを設けることが重要になります。併せて、グループとしての集団力動を活かして社会性を身に着けることを目的としたプログラムを設けることで、社会参加の第一歩を歩み始めるきっかけになり得るものと考えます。 ◆効果的な援助要素 □個別のかかわりとして対象者の教育的指導を行っている ・社会的ルール、マナーなど □社会制度を学ぶプログラムがある □疾患や症状管理を学ぶプログラムがある □自分の課題について相談するプログラムがある □身体的健康管理を行うプログラムがある □疾患や状態・障害特性に応じたプログラムがある ・アディクションや精神発達遅滞、発達障害、ひきこもりがちな人など

C-4 デイケアとアウトリーチ支援の両サービスを統合的に利用できることの広報

●デイケアとアウトリーチ支援を組み合わせて利用できることへの広報体制がある ◆意義と目的 統合サービスの利用する前にまず、そのようなサービスがあるということを、知ってもらう必要があります。またホームページや院内広報を活用することで対象者のみならず、家族や他機関の従事者にサービスを知ってもらうことが可能になると考えます。 ◆具体的な支援の内容 デイケアとアウトリーチ支援の統合サービスを周知するための宣伝として、ホームページや院内広報を活用することは重要です。また広報のためのチラシや冊子を作り、ニーズのある人に配布することや、それらを外来に置いておくという工夫もできるでしょう。また院内従事者に知らせることで、サービスへの理解が促進されるものと考えます。 ◆効果的な援助要素 □ホームページや広報などでデイケアとアウトリーチ支援の両サービスを統合的に利用できることを謳っている □デイケアの活動を紹介する冊子を作って配布している ・診察時の配布、アウトリーチ支援時の配布、他機関への配布をしている ・外来のお知らせコーナーなどへの設置 □院内従事者に統合的にサービスを提供できることを周知するようにしている □他機関の従事者に統合的にサービスを提供できることを周知するようにしている

C-3 統合サービス導入の際の丁寧な関係作り

● 統合サービスを導入する際は、時間をかけて対象者と丁寧な関係作りを行っている ◆意義と目的 サービスの導入にあたって、時間をかけて、丁寧に関係作りを行うことで対象者の地域での主体的な生活に近づいていくものと考えます。 ◆具体的な支援の内容 サービスの導入にあたっては、デイケア利用前に見学や参加の機会を設けたり、少人数のプログラムや集団に入りやすくするための個別プログラムを設定することでサービス利用に対する敷居は低くなるものと考えます。デイケアにおいては、入院中からデイケアへのお試し参加の機会を設けることも有用でしょう。また関係つくりを行う際はなじみの従事者が窓口となることで、対象者の不安が軽減されていくものと考えます。 ◆効果的な援助要素 □デイケア利用前にデイケアへの見学の機会がある □デイケア利用前にデイケアへの体験の機会がある □デイケアでは利用間もない人でもプログラムや集団に入りやすいように、小集団プログラムを設定している ・仲間作り促進のための働きかけをしている □アウトリーチ支援部門の担当者が対象者と一緒にデイケアに体験参加している □統合サービスの導入にあたっては、なじみの従事者が窓口となり、関係作りを丁寧に行っている

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