2.4プロセス理論 〜生活保護就労支援プログラムの支援提供プロセス〜

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「生活保護就労支援プログラム」では、4つの支援のプロセスが並行して進んでいきます。これら4つのプロセスが連動することで、チームとして包括的な支援が可能となります。1段目は利用者に対する支援のプロセスを示し、2段目は就労支援に直接関わる福祉事務所スタッフ、3段目は実習などを手がけるNPOなど、4段目は雇用先企業に対する働きかけを示しています。
 
どのプロセスも最初は、広報・啓発活動から始まります。その対象や内容は異なりますが、事業目的を達成するためには、問題・目的意識を全員で共有する必要があるからです。
 
利用者への支援のプロセスは、利用者が就労支援事業を選択することから始まります。その後、福祉事務所は、利用者との関係作り、就労への動機付け、ニーズアセスメントなどを行います。次に、就労支援計画を作成し、利用者の希望に応じた支援が始まります。また、離職や転職する場合の支援も重要であると考えられます。これは、離職を負の経験とせず、就労への再チャレンジを促す意味でも重要です。
 
雇用先への働きかけは、企業などへの継続的な支援、就職時のマッチング、トライアル雇用などの支援が中心となります。また、実習のみの受け入れであっても、地域に協力事業所を開拓することは、多様な就労希望の実現はもとより生活保護利用者への理解を促進するためにも重要なことです。
 
NPO等の地域資源への働きかけは、利用者の生活を活性化する仕組みを整えることを目指します。長期間安定した生活を地域で送るには、地域のネットワークが不可欠であると考えるからです。

 

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図2.生活保護就労支援プログラムにおけるプロセス理論